人工知能(AI)のレベル
世の中に出回っている人工知能(AI)は、次の4つのレベルに分けられると考えられます。
レベル1は、条件分岐や単純な関数によるプログラムで、感覚的には「人工知能」とは言えないものですが、
歴史的な背景もあるため、レベル1と定義されています。
レベル2は、レベル1よりも高度なタスクに対応できますが、内容としてはレベル1に大規模なデータベースが追加されたような仕組みとなっています。
あらかじめ決められたルールに基づきデータベースから対応を検索して出力することで、例えばひと昔前のチャットボットなどが該当します。
また、お掃除ロボットやAGVのような移動ルートをマップ情報に基づき制御するものもレベル2になります。
なお、基本的に機械学習を行わないものになります。
レベル3からは、一般的に「人工知能(AI)」と言えるものになります。
多くのサンプルデータを用いて、その関連性を学習させることにより、未知の入力データに対しての推論した結果を提示する機能を備えています。
最近の人工知能というと、このレベル3のものを指すことが多い状況です。
レベル4のものは、ディープニューラルネットワークを使ったものです。
人間の脳の仕組みを参考にした構造で、学習について深層学習(機械学習の一種)という呼称で呼ばれます。
その他の機械学習との大きな違いとして、自己符号化器と呼ばれる機能を備えており、特徴量の設計が不要というところです。
例えば「ある写真に写っている果物を識別する」する場合、手動により 色や大きさ、丸みなど、判断するための特徴を設定するのは無理があります。
そういった場合に、深層学習であれば、大量のサンプルを用意するだけで、判別するための何かしらの特徴をニューラルネットワークが見出して、推論した結果を出力してくれます。
機械学習とは
機械学習とは、コンピューターが大量のデータを学習し、分類や予測などのタスクを遂行するアルゴリズムやモデルを自動的に構築する技術で レベル3以上の人工知能に重要な要素です。
また、レベル4に相当し、近年よく耳にするディープラーニング(深層学習)は、機械学習の一種であり、
その他の機械学習との違いとして、データを表すために使われる変数(特徴量)自体を学習することができます。
まとめ
AIは、多くの人がなんとなく使っている言葉の筆頭です。
その定義をしっかりと自分の中にもっておかないと、単なる制御プログラムを「AI」と称するようなものにひっかかってしまうかもしれません。
自分で作れるところまではいかなくていいと思いますが、一般的なカテゴリーや具体例を頭に入れておくことで、より具体的な話ができるようになるでしょう。
三松でお手伝いできること
弊社ではマシンビジョン技術において、既存のルールベースの実装に加え、レベル3、4の人工知能を使った検査をご提案できます。
対象とする検査内容から各手法のうち、有効な手段をメリット・デメリットをお伝えした上で、概念実証から導入までのお手伝いが可能です。