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産業ロボットとサービスロボットの違い

ロボットには大きく分けるとふたつの分類があります。一つは主に工場で人と隔離した状態で稼働する『産業用ロボット』と、もう一方は人の近くでサービスを提供する『サービスロボット』です。まずは、このふたつの違いを解説します。

目次

  1. 産業用ロボットとは
  2. サービスロボットとは
  3. 産業用ロボットを導入するには
  4. 産業用ロボット導入のメリット
  5. 人件費の削減
  6. 人手不足の解消
  7. 生産性の向上
  8. 危険作業の削減
  9. 作業の質の担保
  10. 三松の取り組み
  11. SMASH
  12. ロボットスクール
  13. 保有設備

産業用ロボットとは

産業用ロボットは、主に工場など産業の自動化で活用されるロボットで、多目的な用途に適応するためのマニピュレータと、プログラムで制御する複数の軸によって構成されています。

いわゆるFA化(工場の自動化)に寄与するロボットの総称であり、製造現場での作業を代替する機械装置全般を指します。たとえば製造現場における組み立て作業などに活用されます。

アームの動きは人間の手に酷似しており、ワークを掴む・離す、台座を回転させる、アームを伸縮させるなどの複雑な制御が可能です。一台のロボットのみで作業工程の全てをカバーすることは難しいですが、役割に応じてそれぞれ適切にロボットを導入すれば、ライン作業の全てをロボットに任せることも可能になるでしょう。また、作業員は従来の作業から解放され、ロボットのオペレーティングや運用だけを行えばよいので、人件費の削減、作業時間の短縮が見込めます。産業用ロボットを導入することで、人件費の削減に留まらず、作業員を重労働や過酷労働から解放したり、品質の均一化を図ることも可能です。

サービスロボットとは

サービスロボットの主な役割は、人が行う作業の補助です。産業用ロボットに構造的な定義がされているのに対し、サービスロボットには構造的な定義はありません。産業用ロボットとサービスロボットの大きな違いは、それが活用される場所です。

サービスロボットに区分されるのは、産業の自動化以外の場所で活用されるロボットです。例えば、多関節ロボットは主に産業用ロボットとして普及していますが、食事支援に活用されるケース等ではサービスロボットとして扱われます。

産業用ロボットを導入するには

産業用ロボットの導入にあたっては、その準備が最も重要になります。
産業用ロボットを導入することで、これまで作業を担当していた従業員は、ロボットのオペレーティングや運用が主な仕事になり、業務の負担が減ることでしょう。しかし、産業用ロボットは人の仕事を奪うものではなく、人の仕事を助けるものです。生産性をより向上させることで売上があがり、給与面で従業員へ還元もできるでしょう。

産業用ロボットを効率的に運用できれば、大きなメリットを得ることができますが、しっかりと成果を出すためには、その導入準備が重要になります。課題の要素分解や導入コストの検証、ロボットを扱う作業員の教育など、導入までにはいくつもの課題があります。産業用ロボットを活用するためには、ロボットの知識を十分に蓄える必要があります。

産業用ロボット導入のメリット

産業用ロボットの導入には人件費の削減、人手不足の解消、生産性の向上、危険作業の削減、作業の質の担保、といったメリットがあります。

人件費の削減

中小企業をはじめ、生産コストの大部分を占める人件費に悩まされている製造現場は多く、産業ロボットの導入によって従来手作業で行なっていた工程を自動化することで、人件費を抑えることが可能になります。
例えば、複数の作業員で分業して行なっている工程を1台のロボットに一元化して対応することも可能です。
人件費を削減することで元々人件費の安い地域で生産される廉価な競合製品に対抗できるようになり、経営状況の改善も期待できます。

人手不足の解消

少子高齢化が加速している昨今、人手不足に悩む製造現場は多いですが、産業用ロボットを導入することで人手不足を補うことができます。
例えば、垂直多関節ロボットなどを駆使することで、従来のロボットでは困難であった熟練工の繊細な腕の動きも再現可能になります。
熟練工のスキルをロボットで再現することで、作業員の高齢化や属人化による技術継承問題を解消することができるというメリットがあります。

生産性の向上

人間は24時間365日働き続けることは難しいため、人間の労働力だけで生み出せる生産量には限界があります。また作業員の習熟度によっても生産性は大きく左右されます。
一方、産業用ロボットであれば、プログラムされた一定の動きを続けることができるため、作業量と作業スピードを向上させることができます。
またロボットであれば営業時間内はもちろん夜間などの営業時間外にも作業を自動的に継続することができるので、生産性が大きく向上するでしょう。生産性を向上させることで、経営状態が改善され事業拡大を目指すことも可能になります。

危険作業の削減

製造現場では長時間続けるのが難しい作業や有害物質が発生する作業など、人間にとって過酷な条件も多いものです。
一方、産業用ロボットであれば、現場環境に合わせた仕様で設計・導入することができるため、人間にとって過酷な作業も問題なくこなすことができます。
このように産業ロボットが危険な作業を代替することで、製造現場の過酷な労働環境を改善させることができます。

作業の質の担保

人間の手作業には体力と時間に限りがあります。またその日の健康状態や長時間労働によって製品の仕上がりにムラが生じたり、集中力の低下によるミスや事故が起こりやすくなったりする可能性もあります。
一方、産業用ロボットはプログラムされた一定の動きを繰り返すことができるので、作業の質を一定に保つことができます。
そのため人間の手作業を産業用ロボットで代替することによって品質管理や納期管理がしやすくなるというメリットがあります

三松の取り組み

SMASH

自動化装置を製作している中で、今までだと装置が組みあがった後に制御の
動作調整を行っていましたが、三松で開発したシミュレーションソフト「SMASH」を使用することで、
3Dモデルをつかって装置完成前でもPC上で動作調整を行うことが出来るようになりました。
より早い段階で動作調整が始められるため、現場での動作確認時間が短くなり
制御担当者の負担が少なくなります。また、干渉なども事前に確認できる為、手戻り時間の短縮にも効果があります。

ロボットスクール

自動化装置の中でも産業用ロボットを使用した装置の需要が拡大している為、
社内にテスト用のロボットを保有し、いつでもロボットがさわれる環境になっています。
ロボットを取り扱う場合には安全教育の受講が必要ですが、テスト用ロボットを活用し、弊社内でロボットの安全教育の受講が可能となりました。
九州のお客様からは近場で受講が可能となり、より身近にロボットを検討していただけるかと思います。
社内教育としてもお客様に受けていただくロボットスクールと同様の安全教育を開催しております。

保有設備

産業用ロボット:三菱、安川、Epson、duAro
 

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