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AGVとは

ここではAGVとはなにか、また導入のメリットなどを詳しく解説していきます。

目次

  1. AGVとは
  2. 物流、生産ライン現場におけるAGV導入のメリット
  3. コストの改善
  4. 作業者の負担改善
  5. 商品間違いなどのミスの改善
  6. AGVを導入し、より良く運用するためのコツ
  7. 何をどこまでやってもらうか
  8. 現場設計

AGVとは

AGV『えーじーぶい』、【英語表記:Automatic Guided Vehicleの頭3文字をとった言葉】とは、無人搬送車、無人搬送ロボットの通称です。 AGV【無人搬送車】は90年台にはありましたが、近年では屋内外で使え、AIを搭載することで、人との協働も視野に入れ製造されています。 ビックデータやAIの技術が進んだことにより、AGVも進化しました。 AIやデータ分析の技術が発展し、AGV【無人搬送車】が生産ライン、物流現場で運用・導入されることが世界的に見ても増えています。 屋内外での動作はもちろん、不規則なルートを自律走行で動くことができます。 今までは、作業者とロボットの協働は考えず製造・設計されていたAGVも、様々な動きが実現可能となったため、人とロボット協働を考慮したAGVとなりました。

大手メーカーの物流現場でも導入され始めています。 生産性改善という視点で、広い工場・倉庫内作業において、人の移動は最重要改善課題です。 AGVを導入し、生産ラインや物流の現場はさらなる進化・変化を迎えています。

物流、生産ライン現場におけるAGV導入のメリット

コストの改善

ロボット、AGVを導入することにより、経営者目線で見た場合、現場単位でおけるコスト改善。
米のアマゾンは、倉庫1か所で年間約2200万$(日本円で約24億円超)のコスト改善ができたと報道がありました。

作業者の負担改善

広い工場・倉庫内作業において、作業者のうごき、歩く歩数は生産性改善で最も重要視されるポイントです。
現場設計にもよりますが、決められた場所の作業者に、AGVが物を取りに行き、作業者の所へ物を運ぶ。作業者の負担は大きく改善されます。

商品間違いなどのミスの改善

作業者は、人なので間違えてしまうこともあります。 WMSを使用している現場でもどの様に間違えないかを考える設計が必要です。 AGVによるピックアップが可能であれば、入出荷データを使用し、事前に設定された情報を元に動かすことで、「ピックアップすべき物とは異なる物を取った」などの間違いがなくなり、確実に正しい物を運んでくることができます。

デメリットとしては、「導入コスト」が上げられます。 アマゾンがこのコスト改善を実現出来たのは、大企業であり、多大な資本があることで実現できたということがあるかもしれません。 コストはもちろん、現場レイアウト設計の改善も必要です。 それでも、広い工場・倉庫内で作業をする作業者への負担改善など、企業にもたらすメリットは確実にあります。導入の際は、企業内でのそこの効果を判断することが大事になります。

AGVを導入し、より良く運用するためのコツ

何をどこまでやってもらうか

AGV導入後、AGVにどこまでの作業をさせるか、しっかり決めた運用を行う必要があります。 1つは、ピックアップを全て任せ、作業場までのピックアップ作業をさせるといった方法、他には、件数の多い物のピックアップにおいて、全てのピックアップ作業をAGVにさせるといった方法も考えられます。そういったそれぞれの工場・倉庫内現場に合わせた運用を前もって決めていく必要があります。

現場設計

これは、導入前にしっかりと考え決める必要がある所です。 机や棚のレイアウトはもちろん、通路の幅、間口の場所など、導入するAGVに合わせ考慮した設計が必要となります。この設計を確実に行う事で、より良い運用、導入が可能となります。

次世代AGVとして注目されているAMR、【英語表記:Autonomous Mobile Robotの頭3文字をとった言葉】とは、日本語で【自律走行搬送ロボット】と訳されるロボットです。 AMRは、AGV導入時に必要なガイド無しでの走行が可能となっており、みずからの判断で人や障害物を自動的に回避し移動します。 このAMRの誕生によって、工場・倉庫内現場作業者の移動距離改善や、AGVと比較して短納期での導入が可能になると考えられます。

AMRは、単体で何かをするのではなく、【人と協働する】ロボットとして、設計されており、ロボットにはタッチパネル等が設置されており、そこから指示を出すことで自由自在に工場・倉庫内を動きます。障害物や人などを自動で避けて移動し、人とロボットの協業が可能になりました。
AGVとAMRは、全く中身が異なります。
AGVは、【ある場所からある場所へ物を運ぶ】車。
AMRは、【人と場所を共有しその場所で物を運ぶ】ロボット。
【人とロボットが協業し合う関係】を実現することができます。

導入時も異なります。
AGVは、走行するためのガイドラインや磁気テープなどが必要で、導入前に現場の机、棚、通路などの配置、運用設計などが、大変重要となります。最近では、カメラによる位置情報の判別で移動することもできます。
AMRは、工場・倉庫内を走らせ、現場全体をマッピングすることが可能で、その機能を使用して導入することができます。

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